ウルビーノのヴィーナス

一番見たかったのはこれ。国立西洋美術館
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/current.html#mainClm
まあウルビーノのヴィーナスだけじゃなくヴィーナスをテーマにした特別展で他にもいろいろ展示してるけど、結局一番良いのはウルビーノのヴィーナス。何がいいのか考えると裸体画なんだけど結局顔のような気がする。同じ部屋にティツィアーノの別の作品も展示してあったが、あまり良くない。工房作のはちょっと手が落ちるのもあるだろうけど、結局モデルの違いではないかと。
昨年ミラノでもティツィアーノは何点か見た気がするのだが、大きな絵をうまく描く以外の印象があまり残っていない。でもウルビーノのヴィーナスは魅力的、モデルがいいから。(アグネス・ラム、スザンヌリア・ディゾンかな。どうも身も蓋もないなあ。)モデルについては諸説あるようで、検索すればいろいろ出てくるはず。
面白かったのはこのヴィーナスのポーズが後のマネのオランピアなどにも影響を与えているわけだが、ティツィアーノが元祖というわけでもなくて彼もジョルジョーネのヴィーナスに範を取っていたというような展示説明がされていた。人体のポーズというのは使い回しというか、これがいいという典型は定石のようなものらしい。他にパリスの審判を描いた絵の中にどうも見たような構図の3人がいて気になったのだが、マネの「草上の昼食」はやはり「パリスの審判」の有名な版画から想を得たものらしい。(今回展示されていたのはその版画とまったく同じ構図の絵)。
http://www.salvastyle.com/menu_impressionism/manet_herbe.html
ちなみにジョルジョーネの作品はドレスデンにあるらしいが、この展覧会には来ていない。
http://www.salvastyle.org/menu_renaissance/view.cgi?file=giorgione_venere00&picture=%96%B0%82%EA%82%E9%83%94%83B%81%5B%83i%83X&person=%83W%83%87%83%8B%83W%83%87%81%5B%83l&back=giorgione_venere