フェルメール

 上野の西洋美術館のデレスデン展にフェルメールの「窓辺で手紙を読む女」を見に行く。
この前に来た「画家のアトリエ」に比べると、印象はやや落ちる。題材はいかにもフェルメールらしく、前景の毛織物の質感の表現などは確かにフェルメール魔術の片鱗を伺わせるが、全体の印象としては、同時代のオランダ風俗画(テル・ボルフとか)のレベルから屹立してはいない。同じ題材を繰り返し研磨することで魔術師の技は完成されたものと思われる。
(とか書いて、これ本当に初期の作品だっけ?)
 他にレンブラントの「ガニュメデス」があった。赤ん坊が鷲にくわえられてオシッコしてるやつ。レンブラントはよくわからないのでパス。それよりティチアーノの女性肖像画があり、ルーベンスかと思ったが、ルーベンスがこれを模写したりして影響を受けていたものらしい。
 それほどの大混雑ではなかったが、美術館は疲れる。